エレクトリック・レディ・スタジオ・ヴィジョン&アトランタ・ポップ・フェスティバル
ジミ・ヘンドリックス、1970年最後の夏が蘇る。
没後55年。
アトランタ・ポップ・フェスティバルでの圧巻のライブパフォーマンス&エレクトリック・レディ・スタジオでの10週間のセッション・ドキュメンタリーが9月26日(金)より全国公開となる。
アトランタ・ポップ・フェスティバルは、生前最後のツアーとなった公演の圧巻のライブ映像。
そして、エレクトリック・レディ・スタジオ・ヴィジョンは、ジミ・ヘンドリックスが私財を投じて作ったニューヨークの名門レコーディングスタジオ「エレクトリック・レディ・スタジオ」の完成までを描いたドキュメンタリー。
ジミ・ヘンドリックの輝かしい足跡とその魅力を堪能できる映像作品となっている。

エレクトリック・レディ・スタジオ・ヴィジョン
エレクトリック・レディ・スタジオはジミ・ヘンドリックスが作りあげたN.Y.のレコーディング・スタジオ。本作品では同スタジオの建設開始から完成までを、様々な関係者が登場し証言。スタジオの制作過程を立体的に浮かび上がらせるドキュメンタリー作品。
当時のレコーディング・スタジオの殆どはレコード会社が経営。ミュージシャン個人がスタジオを運営するのは初めて。『最高の機材がそろうこの場所はボクの誇りだ!全てが快適でボクの家のように感じている!』と並々ならぬ意欲と情熱を注ぎ込んで作り上げたスタジオであったが、残念ながら本人がスタジオを使えたのは完成前の工事期間中の10週間限り。完成披露の翌日には次の公演地に向かい、9月18日にロンドンで急逝。ジミ・ヘンドリックスが”家(HOME)”とまで呼んでいたエレクトリック・レディ・スタジオに再び彼が帰ることはなかった。
映像にはバンド・メンバーのミッチ・ミッチェル、ビリー・コックスにスティーブ・ウインウッド。ツアー・マネージャーのジェリー・スティッケルズ、歴代のスタジオのエンジニア、建築家ジョン・ストーリークら様々な関係者が登場し貴重な証言をよせる。なかでもプロデューサーのエディ・クレイマーがコンソールの前に座って「Freedom」の録音トラックの各パートを楽器ごとに抜き出し、レコーディングの課程を語るシーンは圧巻の見応え。ジミ・ヘンドリックスの遺志を引き継ぎ、今でも世界中の数多くのミュージシャンに愛されるエレクトリック・レディ・スタジオの全貌が解き明かされる。
アトランタ・ポップ・フェスティバル
ジミ・ヘンドリックス生前最後のツアー「The Cry of Love Tour」は1970年4月25日のLAを皮切りに、9月6日の独フェーマルン島まで北米/ヨーロッパを回った。このツアーでジミ・ヘンドリックスは英ワイト島フェスティバル(8月31日)、米アトランタ・ポップ・フェスティバル(7月4日)と英米最大規模の2大フェスに出演。
本作は、第2回アトランタ国際ポップ・フェスティバルのライブ映像で、メンバーはザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスからの盟友、ミッチ・ミッチェル(ドラム)、バンド・オブ・ジプシーズからのビリー・コックス(ベース)という盤石のトリオ編成。「フォクシー・レディ」「パープル・ヘイズ(紫のけむり)」「ヴードゥー・チャイルド (スライト・リターン)」といった、アルバムの中からお馴染みの曲を次々に演奏。また、未発表だった新曲 「Straight Ahead/アルバム”The Cry of Love(1971年5月)”収録」も披露。この日はアメリカの独立記念日。前年のウッドストック・フェス以来、今やすっかりジミヘンの代名詞ともなったアメリカ国家「星条旗よ永遠なれ」が演奏されるや、場内の盛り上がりも最高潮に達した。ジミヘンの後ろでは独立記念日を祝う花火も打ち上げられ、このコンサートのハイライトに。
本作品ではギターソロに入ったジミヘンの手元部分を映し出したシーンも多く、名曲の指の動きが垣間見られ、ギター好きにとってはたまらない映像だ。